186.日本語能力試験について
皆さん、こんにちは、日本語の先生Norikoです。
今日は、JLPT、日本語能力試験についてお話しします。
これを聞いてくれているリスナーさんの中でも、たくさんの人が、JLPTの試験合格のために勉強していることでしょう。
どうして勉強するんですか。どうして日本語能力試験を受けるんでしょうか。
人それぞれ理由は違うと思います。
私はよくitalkiの生徒さんから、「先生、日本語能力試験を受けた方がいいでしょうか。受けるべきでしょうか」って質問を受けるんですね。
私の答えは、「必要だったら受けてください。受けたかったら、受けてください。自分で決めましょう」です。
ちょっと無責任ですけれども、まずは、理由が大切ですね。
何のために受けるのか。
「みんなが受けているから受ける」だったら、たぶんそれは理由としておかしいですね。本当に何か理由があって、自分で受けたい。だって、お金もかかりますし、問題集を買うのもね、高いです。そして時間をかけて勉強するわけですから。ね、自分の時間をそれだけ使う。
だから「どうしてですか」っていうことがとても大切です。そして、自分で決めてください。もう絶対試験を受けるって決めた人には、私は、100%サポートしています。
試験を受けるメリットはあります。
まず日本語能力試験を受ける一番のメリットは、日本に行きたい人、ビザを取りたい人は、「高度人材(こうどじんざい)に対するポイント制による出入国管理上(しゅつにゅうこくかんりじょう)の優遇制度(ゆうぐうせいど)」というものがあるんですね。
日本の政府は、スキルが高い人たちに、ビザを発行するときに、ポイント制を導入しているんです。日本語能力試験N1の合格者は15ポイント、N2の合格者は10ポイントがもらえるんです。これはとても大きなポイントなんですね。
そして、日本の特別な試験、国で認められた国家試験とか資格を受験するためにも、N1の試験、合格が必要なんです。だから勉強している人はたくさんいると思います。
さらには、日本の会社で働きたい。そんな時も、日本の会社は、あなたの日本語のレベルを知りたいわけですから、日本語能力試験N1合格していますよというと、とても強いポイントになりますね。
だから、日本に住みたい、日本で仕事をしたい、日本で特別な試験・国家試験に合格したい、という人は、日本語能力試験の勉強は、必須です。必ず必要です。
さて、そういう夢がない人。趣味で日本語の勉強してるんだよ、でも日本の文化が好きで、アニメが好きで、日本に旅行に行きたいなぁ。そんな人は日本語能力試験を受けるメリットがあるでしょうか。
私はイエス、あると思っています。
まず1つは、単純に自分のレベルを調べることができますね。だって一生懸命勉強してるから、自分がどれだけ上達してるか、チェックしたくないですか。ですから自分の現在のレベルを知るにはいいと思います。
そして試験を申し込んでお金を払っているわけですから、あ!勉強しなきゃ!合格したい、勉強したい。つまり、モチベーションアップの1つになると思うんです。
ただですね、全ての試験を受けていく必要はありません。わたしは、N5とかN4って、実は意味があるのかなあ、どうなのかなぁって思っています。
もし初級の教科書を終わって、中級になって、もっと中級のレベルをアップ!アップさせていきたいんだったら、N3から受けてみたらどうでしょうか。
趣味で勉強している。会話ができればいいっていうぐらいの人にとっては、日本語能力試験のN5とN4は、うん、あんまり意味がないのかなと私は個人的に思います。
そう言うとですね、今、勉強している人にとって、なんだよ先生!そんなこと言うのっていけないんじゃない、て思うことでしょう。他の日本語の先生は、おいおい、そんなこと言っていいのかって思うかもしれない。
でも、私は自分の目標に合った勉強の方法をしなきゃいけないと思っています。だから必要だったら、受験しなきゃいけない。当然です。そして、必要じゃない人も、自分のレベルアップ・モチベーションアップのためには、試験を受けるのはよい方法だと思っています。
でも、最後に、大切なことを言います。ただ、N3、N2、N1に合格しているからといって、あなたの日本語がペラペラになっているかどうかとなると違います。全然違います。
ですから試験の勉強だけするというやり方は絶対違います。バランスが大切。つまり、話す練習・会話の練習も、あなたの勉強ルーティンに入れましょう。
はい、それでは今日は、JLPT・日本語能力試験について話してみました。また明日。