310. 地毛証明書(じげしょうめいしょ)

Hello, My name is Noriko, a fully qualified Japanese teacher. This is a Japanese podcast for Japanese learners. ------------ 🤩Become my patron & support my activities on Patreon. You can get bonus tracks monthly! Also, Join Podcast Conversation Club as a VIP member on Patreon.

皆さん、こんにちは。日本語の先生のりこです。

今日はドイツから聞いてくれているリスナーさんから、トピックのリクエストをもらいました。

日本の中学校・高校の校則について、学校の決まり・ルールについて話してくださいということでした。

特に私は髪の毛、髪型について話したいと思います。

いろいろ調べてみると、面白い、ま、ネットでの記事をたくさん読みました。地毛証明書(じげしょうめいしょ)についてです。

地毛証明書。地毛と言うのは漢字では地面の「地」に髪の毛の「毛」、地毛、証明書。何なんでしょうか。

これはですね、生まれつき髪の毛の色が真っ黒ではなくて、ちょっと茶色い、ね、生まれつき茶色い髪だったり、天然パーマの生徒、それを証明するために、地毛証明書を学校に提出しなければいけない。そんなルールがある学校があるそうです。

あるそうですと言ったのは、私は実際に聞いたことも見たことも今までないので、私は初めて知りました。でも、学校によっては、地毛証明書を出さなければいけないというところがあるそうです。

なぜなら、大体の小学校、小学校じゃない、中学校・高校のルールでは髪の毛の色変えてはいけない、染めてはいけないとか、パーマをかけてはいけないというようなルールがある学校があるんですね。

そして、調べてみると面白い、ま、面白くはないんですけれども、ある事実を見つけました。2017年のことです。2017年に大阪で、地毛を黒染め指導されて不登校なってしまった女子生徒が、大阪府を訴えるという事件があったそうです。

これをもう少し詳しく調べてみると、この高校生はもともと生まれつき髪の毛が少し茶色でした。そして、高校に入学した時に、学校の先生は、「茶色だ。おかしい。ルール違反だ。校則違反だ。黒く染めなさい。黒染めしなさい」と指導され、何度も何度も指導され、その結果、精神的にダメージを受けて、苦痛を受けて、この生徒は、不登校になってしまったんだそうです。そして、この精神的苦痛を訴えたわけですね。そういう事件が2017年にあったそうです。

そして、これをきっかけにして2019年、2019年にソーシャル上で、その当時の中学生・高校生が次々と「この髪どうしてだめですか」というキャンペーンをしたんだそうです。私は全然そんなことを知らなかったです。だから、すごく興味深くいろいろなネットの記事を読みました。

まず、私は今イギリスに住んで、長いですから、こういう黒染め指導とか、他の色はだめだ、黒じゃなきゃだめだとか、そういうルールがまだあることにびっくりしたし、そして、学校によっては、生まれつきこの髪はちょっと茶色いんですと、証明書を出さなければいけない、地毛証明書を出さなければいけない学校があるという事実に、びっくりでした。信じられない。今2021年ですよ。この時代にこんな校則がある、ありえないと私は思ったんですね。

皆さんはどう思いますか。

今の日本の中学校・高校の校則は、明らかに時代遅れ、アップデートしなきゃいけないと思うんですよね。でも、日本では何かルールを変えようとすると、とても時間がかかるんです。なかなか皆、決められない。そんな現状があるのかもしれません。

たぶん、今の若い学校の先生たちは、変えたい、そんなルールはアップデートすべきと思っている人が多いと思うんですね。でも、そういう現役の先生の意見が、なかなか受け入れられにくい。そういう現状があるのかもしれません。

あと、もう一つの問題は、今日本では少しずつ国際化が進んでいて、外国人の子供もたくさんいますね。外国人の子供はもちろん髪の毛、黒くない場合が多いです。そんな子供たちに、地毛証明書を出しなさいと言うのは、これは問題ですね。なんか、差別的な問題がありますね。なので、そもそもこの地毛証明書の提出はおかしいと思うんですね。

ということで、いろいろなムーブメントやキャンペーンが起きた2019年だったようです。

私は今どうなっているのかよくわかりません。このムーブメントとかキャンペーンを通して学校側のルールが少し変わっているなら良いけれども、ま、まだまだもしかしたら、同じような現状があるかもしれませんね。

さって、最後に私が中学生の時の話をします。昔々、また、また昭和の話です。もう本当に昔、もちろん私は中学生でした、かわいい中学生だったんですけれども、私の中学校、公立の中学校、もちろん髪型の校則がありました。

女子生徒は、肩、肩に髪の毛がつかない程度のおかっぱ、おかっぱというスタイル、ショートボブのスタイルか、肩以上に長くなると髪の毛を2つにくくらなければいけないと言うルールがありました。なんで2つだったんだろう、よくわかりません。

私は昔からショートヘアーが好きだったのでずっとショートボブでした。それは問題なかった。でも、問題は前髪です。前髪の長さまで決まっていたんですね。前髪が顔の眉毛にかかってはいけない。眉毛より少し上の長さにしなければいけないというルールがありました。

意味わかりません。でも、その時、私は純粋で、疑問に思っていなかった。ルールだから、従わなきゃいけないんって思っちゃったんですね。だから、いつも私は短いショートボブで前髪も短くしていました。

でも、今考えたら、本当におかしい。顔の眉毛に前髪がかかってはいけない。今私が生徒だったら、なんでこのルールが必要なんですか。おかしくないですかって、たぶん言っていたと思います。でも、その時はそんなことを疑問にも思わなかったんですね。

そして、月に一回私たちは、ま、教室だったり体育館に集められて、服装のチェック、そして髪型のチェックをさせられました。先生が一人ずつチェックして行くんですね。「はい。服装ok、髪型ok」みたいな。恐ろしい時代でしたね。

いや、今ではそんなことないはずです。これは昔々の昭和の時代。でも、本当におかしな校則がたくさんありました。私はそれを経験しています。

ということで、この地毛証明書、こんな証明書がなくなる時代になって欲しいと思います。

今日はここまでです。

単語のリスト

校則:こうそく

天然パーマ:てんねんぱーま

染める:そめる

指導:しどう

不登校:ふとうこう

訴える:うったえる

違反:いはん

精神的:せいしんてき

苦痛:くつう

現役:げんえき

現状:げんじょう

国際化:こくさいか

差別:さべつ

くくる

前髪:まえがみ

眉毛:まゆげ

従う:したがう

服装:ふくそう


Special Thanks go to Karenトランスクリプトを作ってくれました。Thank you!

Join my Patreon to get bonus tracks & videos. 

https://www.patreon.com/japanesewithnoriko

Buy Me a Coffee at ko-fi.com
Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

Previous
Previous

311. 特別ゲスト、あかね的日本語のあかね先生

Next
Next

309. 体型や見た目で人を判断しない!