110.一口両舌
皆さん、こんにちは、日本語の先生のりこです。皆さん、今日のタイトルの四文字熟語。四文字熟語の読み方、分かりますか。難しいよね、でも漢字を見て下さい。漢字を見たら、皆さんが知っている漢字があるかもしれない。「口」という漢字と「舌」、体の顔の部分、「口」と「舌」という漢字が入っているから、何か話すこと、おしゃべりすることに関係があるかなと思うかもしれないね。
はい、皆さん、合っています。皆さんの考え方、合っていますよ。読み方は「いっこうりょうぜつ」、はい、じゃ、意味を話す前に、どうして今日このトピックについて話すか、理由を話しますね。
先日の私のプラベートレッスンで、「どんな人と友達になりたくないか」というトピックで会話をしていました。シーズン2のだいぶ前のエピソードで、「どんな人と友達になりたくないですか、どんな人が苦手ですか」ということについて、エピソードを作りました。皆さん、内容を覚えているかな?そのエピソードを聞いてもらって、私の生徒さんとディスカッションしていたんですね。で、この生徒さんの意見は「一口両舌な人とは友達になりたくない」って言ったんです。うわ、面白いことを言うなと思ったんですね。
辞書の意味は、「同じことに関して、別のことを言うと、言うこと」、もう一回、ごめんなさい。「同じことに関して別のことを言うこと。前に言ったことと後で言ったことが違う。」、そんな時に「一口両舌」を使います。
つまりですね、自分の考え方やあることに対するコメントが変わっていくわけですね。例えばよ、先週はあることについて、「賛成だ、いい、いい」と言っていたのに、今週は「いやいや、全然ダメだよ」と言ったり。ね、自分のコメントの意見が変わっていくわけですね。嘘をついているのかもしれないし、意見がコロコロ変わる。一貫性のない人かもしれません。一口両舌な人。
で、辞書には「二枚舌とよく似ています」と書いてあります。二枚舌、舌が二枚、これもイメージできるでしょう。「二枚舌を使う」という表現もあるんですね。これは矛盾したことを言うこと、嘘をつくことなんです。矛盾している、つまり前言ったことと反対のことをすぐに言う。自分の意見をすぐに反対、覆して、違うことを言う、矛盾している。一貫性がない、二枚舌を使う。
こんな人、皆さんの周りにいますか。一口両舌な人、二枚舌を使う人、いますか。私ね、ちょっと考えました。私の身近な人にはそんな人はもちろんいませんね。そんな人とは、やっぱり仲良くできません。信用できませんからね。ただね、以前の私の上司がこんなタイプだったかなと今思い出しました。
私は長い間イギリスで普通の会社員として働いていました。日本語教師、日本語教師の資格は日本にいる時からとっていたんだけれども、パートタイムでほとんどやっていたので、長い間フルタイムでイギリスで会社員だったんですね。で、ある会社の私の上司が一口両舌なタイプでしたね。
例えば、先週のミーティングでね、「これはいいから、このアイディアがいいから、こうしろ、お前これをしろ」って言って。今週になって「やっぱりあれはやめよう、これをしよう」コロコロと戦略が変わっていくわけですね。これは良くないと思います。あの、ある程度自分の考え方にやっぱり自信を持って、やっていかないとね。すぐに意見が変わる。私はやっぱり信用できない上司だなと思ったんですよね。皆さんにはこんな人いますか。
嘘をつく、嘘をつく人も苦手だけど、でも私は正直、いい嘘もあるんじゃないかと思っているので、100%嘘をつくことが悪いことだとは実は思ってない。だだ、ただですね、やっぱり、矛盾する、一貫性がない人は、人間性を疑いますね。やっぱりね、自分が「こうだ」と思った意見、間違っていなければよ。間違っていたら、やっぱりその、反省をして、認めて、ね、あの、修正していかなければいけませんが、自分の信念を簡単に曲げるような人は、やっぱり信用できないかなと思うんです。
ということで、私のね、プライベートレッスンの生徒さんは、面白い言葉をシェアしてくれました。「一口両舌」そして「二枚舌を使う」、皆さんも覚えてみて下さい。このようにですね、四文字熟語って結構面白い言葉が多いんですよね。私、実は苦手です。普段の生活の中で、四文字熟語を使って会話することはほとんどないので、会話に中で使うのは苦手だけれども、その漢字を見て意味が分かればとても面白い四文字熟語、はい、紹介してみました。では今日はここまでです。
Special Thanks go to Christina,トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!