72.失敗について
皆さん、日本語の先生のりこです。Learn Japanese with Noriko、日本語のポッドキャスト、今日もやっていきましょう。あの、さっきね、お昼ご飯を食べたばかりですね。今日のお昼ご飯はスープを作りました。スープ、赤いスープ。ものすごい赤かった。たくさんのトマトと人参を入れましたね。はい。あの、私はけっこうトマトも好きだし、人参も好きですね。赤い野菜、好きですね。なんか、元気になった気がする、今。はい、ということで、あの、野菜のスープですね、え、を飲んだ、食べたところです。
今日はね、私のプライベートレッスンの生徒さんが書いた作文を紹介したいと思うんですね。その作文は本当にレベルが高くて、奥が深くて、皆さんにぜひ一緒に考えてもらいたいと思ったんです。テーマは失敗、失敗。皆さん、最近何か大きな失敗、しました?最近何か失敗したり、間違ったことをしちゃって、誰かに怒られたりとか、落ち込んだりしましたか。失敗をテーマに生徒さんが自由に、エッセイを書いてくれたんですね。
はい、その生徒さんの許可を得ましたので、その作文を紹介したいと思います。読みますね。テーマは失敗。
「失敗の意味というのは人によって、それぞれ理解の仕方が異なると思います。失敗の意味を正確に定義するのは不可能だと思うけれども、自分にとって、失敗という言葉が人生にどのように存在しているのかを書いてみたいと思います。
自分はもっと若いときに、失敗は自分がしてはいけないと考えていました。なぜなら、以前、僕は失敗してしまう感じに納得できませんでした。失敗のような感じを体験すると、僕はダメだ、僕は悪い人間だ、他の人に自分の弱点を見せてはいけない、みたいな考え方が自分の頭の中でぐるぐる回っていました。自分の羞恥心が大きかったと言えるでしょう。
カウンセリングを受け始めた後に、少しずつカウンセラーと一緒にこのコンプレックスを直接対処していきました。カウンセラーのおかげで、こういう考え方が現実ではなくて、逆に、それは主観的な考え方だけだ、ということがわかってきました。そして、自分が信じたいかどうか、自分だけが決められるんです。
このような新しい人生の態度を信じられるようになって、深く理解できると自分の失敗に関する態度が180度変わりました。失敗というのは本当に存在していますか。成功も存在していますか。なぜ人間は失敗を怖がるのでしょう。失敗したら、自分が悪い人になるという考え方に陥ったからでしょうか。でも、失敗、成功を定義できる権利を持つ人は誰ですか。自分の人生を定義できる人は自分だけではありませんか。失敗が私達の人生に何か役に立てるはずだと僕は信じています。もちろん、失敗を思うと今でもちょっと嫌な気持ちになるのですけど、誰にもこのようなことがありますね。でも、僕は以前ほど失敗を怖がらないようになりました。」
皆さん、この方はね、もともと、若いとき完璧主義者だったそうです。完璧にしなきゃいけない。失敗したら、自分を責める。「あ、自分のせいだ」、そして、深く落ち込んでしまうんですね。でも、自分のせいだとは言いきれないことがあるじゃないですか。そして、もっと言えば、私達は人間ですから、完璧じゃありません。失敗は普通じゃないですか。うん、だから、そう気持ちを切り替えていくと、もう失敗は怖くない。失敗は逆に自分たちの人生に役に立つ。失敗をした経験から、学ぶことができると、この生徒さんは今考えられるようになったそうなんです。
皆さんは失敗が怖いですか。怖いよね。怖いと思う。それは正直な人間の気持ちです。なぜなら、失敗をすると他の人はですね、そこで、あなたのことを判断します。あ、この人は失敗した、間違えた。いい加減だ。悪いやつだ。そう責める人もいるのも事実です。
ね、でも、私もね、同じです。私は、最近、あまり気にしないようにしています。はい。だって、間違えるんじゃん。完璧じゃないじゃん。どんなに頑張っても、完璧にできないこと、あるでしょう。仕方ないよね。私は失敗をしない、間違えない人間を見たことありません。はい、人間ですから、間違えるのは当然なんです。うん、そういうことなんですよね。私はね、この、正直に、心の旅と言いますか。え、昔と今の心の変化を作文に書いてくれた生徒さんに感謝したいんです。
じゃ、ちょっと話を変えて、ま、言語、私たちは言語を勉強していますから、言語を話すときと失敗ということについて、話してみましょう。皆さんはたくさんアウトプットするより、たくさんインプットをしていると思うんです。ね、私のポッドキャストをたくさん聞いて、文型を覚えて、単語を覚えて、読んで、それはインプットですね。アウトプットじゃない。で、アウトプットをしよう。だってね、アウトプットして、練習しないと話せるようにならないよね。でも、怖い。皆の前で話すのが怖い。先生に話すのが怖い。間違えたら、どうしよう。わかってくれなかったらどうしよう、って思うじゃない?そう思う人はたくさんいると思うんですよね。
うん、でも、間違っていいんですよ、皆さん。というか、オンラインレッスンをもし受けているなら、たくさん間違った方がいいと思うんです。たくさん間違って、いい間違いをして、先生からいいフィードバックをたくさんもらってください。本当に。本当にそう思いませんか。あの、もし、皆さんの、ま、オンラインの先生がいい先生なら、ね、気持ちよく、あの、いい感じで、皆さんの間違いをフィードバックしてくれるはずです。そして、その間違えから、直して、正しい言い方や、こんなやり方、こんな言い方も他の言い方もあるんだ、ということを学んでいけばいい、ですよね。たくさん話して、たくさんミスして、たくさん間違えないとたぶん、上手にはならないと思います。
で、最初は、あ、やっちゃった、恥ずかしいと思うかもしれないけれども、それを乗り越えていくことで、ペラペラになっていくんじゃないですか。はい、ということで、今日は失敗というテーマで話してみました。作文を紹介してもいいよと言ってくれたね、私のプライベートレッスンの生徒さん、ありがとうございました。
今日はここまで。
Special Thanks go to Karenトランスクリプトを作ってくれました。Thank you!