75.療養中に読んだ本「The Midnight Library」
皆さん、こんにちは。日本語の先生のりこです。
今日はですね、私が療養中にベッドの中で読み終えた本、英語で読みました。もちろん原作は英語の本「ミッドナイトライブラリー(Midnight Library)」について簡単に話したいと思います。
え、この本はですね、私が住んでいるイギリスで長い間ベストセラーだったんですね。最初旦那さんが読んで、面白いから読んでみればと言われて、私も今年の一月になって読み始めめたんですが、風邪を引いたり、などで途中で終わってしまっていた、ね、あのう、読みかけだったんです。で、入院をして退院をして家でゆっくりするしかない、じゃあもう一回読み始めようということで、時間がたくさんある中でゆっくりと読みました。この「ミッドナイト・ライブラリー」
作者さん、作者の名前はマット・ヘイグ(Matt Haig)。イギリスだけじゃなくて、色々な国で翻訳されたバージョンが販売されていると思います。え、日本ではおそらくですね、私がもちろん大好きなBTSのメンバーも、この「ミッドナイトライブラリー」を読んだ、そして話題になったというエピソードを私は聞いたことがあります。ですから、韓国でも韓国語バージョンがあるはずだし、ま、アマゾンジャパンでは日本語翻訳されたバージョンも出ています。
私は英語で読んだんですが、このトピックはですね、実はかなり重いですね。なぜなら、自殺がテーマなんです。そしてパラレルワールド、ちょっとSF。あの、一番大きなポイントは「あなたにはやり直したい過去がありますか」。やり直したい過去。
ちょっとネタバレですね。主人公はノーラ。ノーラは色々な才能に恵まれていたのに、その成功をつかむことができず三十代になってしまったんですね。例えば、オリンピック金メダリストの将来を期待されるぐらいトップの水泳選手だったんけれども、水泳をやめてしまったり、兄が結成したロックバンドのメンバーの一員として、ロックバンドで活躍して、もう少しで大ブレイクっていう時にバンドをやめてしまったり、好きな人が現れて婚約するけれども結婚式の直前に婚約者と別れてしまったり、大学で大好きな哲学を学んだけれどもそれを生かす仕事には就けなかったり、ということで今の生活は独りぼっちで、お金もない。
で、自殺を決意するんですね。なぜならその日ノーラは人生のどん底にいたんです。自分が大切に飼っていた猫をなくしてしまって、仕事もクビになって、この気持ち、悲しい気持ちを聞いてくれる家族や友人も周りにいない。そして、後悔の気持ちが出てくるんです。私がもっといい飼い主だったらなあ、両親に亡くなる前にもっと親孝行ができていたらなあ、あの時恋人と別れなければよかった、どんどん後悔の気持ちが出てきて衝撃的に自殺を図るんですね。
そんな時、目が覚めたノーラは昔自分が通っていた学校の図書館にいて、その図書館で色々なことが起きていくという話なんです。はい、そして図書館の中の色々な本を開けるとパラレルワールドに入っていって、自分が選ばなかった人生を経験していくんですね。それがいろいろなんです。ある人生は、オリンピックで金メダルを取って大成功しているノーラ。ある人生はロックスターになってハリウッドの有名な俳優と付き合っているノーラ。色々なパラレルワードの自分の人生、もう一つのあったかもしれない人生を経験していくというお話、その中で、やり直したい過去はやり直せない、実際はやり直せない。人生は完璧じゃない。
ああ、あの時自分はこんなことをした、これは本当に悪いことだった、自分はこういうのに欠けていた、そういうことをどんどん、どんどん気づいていくわけですね。そしてありのままの自分、ありのままの人生を受け入れようと自分の中で何かが変わっていくという物語なんですけど、まあ、最後はもちろん言いません。言いません。
自殺がテーマですから、まあ、ちょっと重いのは確かなんですね。ただ読み終えたときに何か不思議な明るさというか、こう、前向きさが出てくるんですよ。はい、最後は何となく心、癒される、優しい気持ちになれる小説でした。はい、あのね、実際起きてしまったことは、うん、やり直せないんですよね。皆さん、はい、本当に後悔しても遅い。本当に遅い。ただこれからの人生、後悔がないように生きていくことはできると思うんです。そういうことに気付かせてくれる本。はい。
あの、皆さん自分の国でぜひ探してみてください。非常に読みやすい本です。ええ、はい、この不思議な真夜中の図書館で起きる出来事。この生と死のはざまにいるから、ノーラは自殺を図って死にかけているんですね。その死にかけている間に起きる出来事。パラレルワールドの人生を経験していく。
皆さん、そんなこと経験してみたいですか。これ、面白いトピックだよ、ね。だよね。だって、誰にでもあの時○○していればどんな人生になっていたかな、なんてあるじゃない。あるある。想像してみてください。例えば私ね、「あの時私の旦那さんに出会ってなかったらイギリスに来てなかったよなぁ」、「あの時小学校の先生の仕事を辞めてなかったら旦那さんに出会ってなかったよなぁ」とか、「あの時スペイン語勉強しようって思ってなかったら旦那さんに会ってなかったよなぁ」、全て旦那さんですね。いや私は、本当にね、旦那さんに出会えたことに感謝しているんですね。素晴らしいパートナーだから。でもパラレルワールドの中では全然違う自分もいるわけなんですよね。その自分は成功していない自分、または大成功している自分。でも、何が成功なのか、人生の中で何が成功なのか、平凡な普通の生活も成功していると言えませんか。お金だけが全てじゃない。名声だけが全てじゃない。そんなことを考えさせられる本ですね。
ということで、ま、おすすめです。おすすめ。え、もし日本語上級者なら、あの、日本語版をチャレンジするのもいいかもしれません。「ミッドナイトライブラリー」、はい、今日は本について話してみました。
Special Thanks go to Lydia,トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!