190.臭い・くさい・におい・匂い
皆さん、こんにちは。日本語の先生Norikoです。
今日は「におい」について話します。におい。
「におい」という言葉には、2つ漢字があるんですね。
1つは「悪臭・あくしゅう」。「悪い臭い」という意味で、「悪臭」と漢字で書いたとき、「しゅう」と読む漢字。これは、「くさい」とも読むし、「におい」とも読みます。
もう一つ別の漢字があります。
この2つの漢字の使い方は少し違います。
最初の、「悪臭」の「臭・しゅう」のほうは、本当にネガティブなイメージ。つまり、本当にくさい。Smelly, it stinksという意味になります。
でも、もう一つの漢字のほうは、どちらかと言うと、いいイメージの時に使う事が多いんです。そして、このもう一つの漢字のほうは、そのものの匂い、を表現するときに使います。
例を言ってみます。
Descriptionに漢字と一緒にこれから言う文を書いておきますから、漢字をぜひ確認してみてください。
まず、ネガティブなイメージの「臭い・におい」のときですね。
臭い(くさい/におい)smelly, stinks, smell
1.この魚、臭い!腐ってるんじゃない?
This fish smells! Isn't it rotten?
2.今日ランチでにんにくたっぷりのパスタを食べたから息が臭い。
I had pasta with lots of garlic for lunch today, so I have a bad breath.
3.彼氏の足が臭い!
My boyfriend's feet smell!
つまり、本当に臭い(くさい)ってことですね。嫌なにおいってことです。
思わず、「くさっ!」って言ってしまうかもしれません。
「くさい」が短くなって「くさ!」というのを、よく使います。「くっさー!」「くせえ」とも言うことがありますね。
家族のだれかがおならをして、それがくさい。そのときに、「くっさー」「くせえ」と言ってみましょう。
次は、2つ目の漢字で、いいイメージのする「匂い・におい」のほうです。
匂い(におい)smell
Point: We usually use 匂い for a good smell and use 臭い for a bad smell.
4.おいしいコーヒーの匂い。
The smell of good coffee.
5.バラの花の匂い。
The good smell of rose flowers.
6.服にタバコの匂いがついている。
My clothes smell like cigarettes.
つまり、コーヒーやバラやタバコのそのものの匂い。
くさいかどうかよりも、そのモノのニオイという感じです。これが2つ目の「匂い」という漢字です。
さて皆さんは、どんな匂いが好きですか。
香水は好きですか。
私は香水はつけません。持っていません。
日本人は、最近はだんだん香水を使う人が増えているようなんですけれども、それでも、香水をつける人はまだ少ないと思います。
特に、夏の暑いとき、満員電車の中で、隣の人からきつい香水の匂いがすると、それだけで、気持ちが悪くなるっていう人もいます。
私もきつい香水の匂いが苦手です。私だけじゃなくて、日本人は香水の匂いが苦手な人が多いと思います。
でも、私は、自宅でアロマオイルを使っています。好きな匂いは、レモンとかオレンジ、グレープフルーツとか、柑橘系(かんきつけい)です。そしてミント。ペパーミントの匂いも好きです。
私はリビングルームで、アロマディフューザーarome diffuserを使って、そこにアロマオイルを入れています。いい匂いで、リラックスできますね。
日本には、あんまり香水をつける文化はないようだけど、お香は、アロマオイルとともに人気のようです。
お香は英語ではincenseです。
お香は、昔々、中国から日本に仏教が伝わったときに、一緒に日本に伝わった、ということです。ですから、仏教のいろいろな儀式のときに、お香を使っていたんですね。
そして、長い年月を経て、お香は、仏教のものだけではなく、普通の生活の中で香りを楽しむ、というように変化してきました。
今では、いろいろな形をしたお香と、いろいろな匂いのお香があります。
アロマオイルと同じで、匂いがきつすぎない。そして、部屋でお香を焚く(焚く・たく)。インテリアの一部として、お香の匂いを楽しむ、という感じかな。
→お香を焚く to burn the incense
ヨーロッパやイギリスでは、香水は化粧のように、毎日身につけるという女性が多いようですね。でも日本では、まだまだ香水を毎日つける人は少ないんじゃないのかな。
私は、誕生日プレゼントに、イギリス人の友達から、香水をもらったことがあるんですが、「あー、私、香水つけないからなあ。香水もらっても困るなあ」と思ったことがあります。
はい、それではまた。