161. Netflixドラマ『舞妓さんちのまかないさん』
皆さん、こんにちは。日本語の先生のりこです。今日は、タイトルに書いてあるように、私がNetflixで見たドラマ、「舞妓さんちのまかないさん」について話していきたいと思います。あの、実は、これ録り直しているんですね。一度、10分ぐらい、ものすごく好きだったドラマだったので、熱く語ったんだけれども、ちょっと気になるところがあって、録り直しをしているというエピソードになります。はい。
まずね、このドラマについて話す前に、私ね最近、立て続けにNetflixで日本のドラマを見たんですよね。最初は、先日も話したように、「初恋 First Love」、ロマンス、恋の話ね。ま、これも良かった。本当に好きでしたね。そして次に、私はようやく「Alice in Borderland」も見ました。でね、私は本当にシーズン1も見てなくって、2023年になってからシーズン1を一気に見始めて、そしてシーズン2まで終わって。これは、旦那さんも一緒に見て、二人で楽しめました。で、Alice in Borderlandについてもたくさん話したいことがあるんだけど、今日は置いといて、よく韓国のドラマのSquid Gameと比べられるじゃないですか。私は、ちょっと贔屓目に見て、Alice in Borderlandのほうが好きでした。本当に。本当に。あの、異論がある方はぜひディスカッションをしましょう。
はい。で、その後ね、このAlice in Borderlandに一気にシーズン1、シーズン2を見て、没入しちゃったんですよね。めちゃくちゃはまっちゃって、でも、内容としては、かなり辛い話じゃない?たくさんの人が死ぬし、サバイバルゲームだし、かなり残酷で、目を覆いたくなるようなシーンがたくさん出てくるでしょう。でね、見た後ね、私疲れちゃったのよ。えー、面白かったけど、めっちゃ精神的にやられる、みたいなね。だから、ちょっとヒーリングドラマ、癒し系のドラマを見たいと思って、ちょうどタイミングよく、Netflixに出てきたのがこの「舞妓さんちのまかないさん」。
でね、これ、調べてみると、本当にすごいと思って、まず企画は、川村元気さんっていう作家の方の企画なんですね。私、川村元気さんの本一冊だけ読んだことがあって、それは英語訳もなっている、英語翻訳もされている本で、「世界から猫が消えたなら」、これみんなピンときた人いるんじゃない。これ有名な日本語の学習者さんの間でも、ま、私の生徒さんの間でも、「この本読みましたよ」っていう人多くて、「世界から猫が消えたなら」を書いた川村元気さんが、世界で有名な日本が誇る映画監督の是枝監督に声をかけて、「一緒にドラマを制作しましょう」みたいな感じで。で、是枝監督が実際に監督した、このNetflix オリジナルドラマ、「舞妓さんちのまかないさん」。
でね、もちろんこれ元々は原作があって、漫画とアニメがあるそうです。そして今Netflixのシリーズになりました。私もう全部見たので、見ていない人は今日のエピソードをスキップください、ネタバレになるので。でもものすごく質が、クオリティが高くて、ドラマとは思えないようなこの京都の映像、美しさ、素晴らしいです。本当に。これを見たら、京都に本当に行きたくなっちゃうよねっていうぐらい完成度が高いですね。
ちょっと、あらすじをネタバレすると、話すと、主人公は、女の子二人、ま、一人とその友達。キヨちゃんと、すみれちゃん。この二人は、青森の田舎の出身なんだよね。二人は、京都で、舞妓さんになりたいという夢を持っていて、その夢のために青森から京都にやってくるんです。で、他の舞妓さんたちと一緒に共同生活を初めていく。友達の、その主人公のキヨちゃんの、友達のすみれちゃんかな、すみれちゃんはものすごく多分才能があって、ま、努力もするんだけれども才能があって、どんどん、どんどん上手になっていくんですね、その稽古、踊り。周りの人が、「この子は将来性がある」早くから認められるんだけれども、キヨちゃんのほうは、どうも才能がない、センスがない。
ということで、いや、もう諦めて、青森に帰ったほうがいいよってある日突然言われちゃうんです。ね、キヨちゃんはやっぱり落ち込みますよ。すみれちゃんだって落ち込む。「二人で舞妓さんになろう」とね、夢があったからね。でも、そんな落ち込んでいた時ですね、キヨちゃんは、舞妓さんたちに料理を作ってあげるんですね。その料理はたしか親子丼だったと思います。その親子丼を食べたみんなが「うわー、美味しい。キヨちゃんって料理の才能がある」。そこで、舞妓さんとしては、ま、そこで生活できないけど、皆の料理を作る「まかないさん」としての生活が始まるんです。そしてキヨちゃんも一生懸命みんなのために美味しい料理を作って、喜んでもらって、料理を作るということで舞妓さんたちの生活をサポートをする側に回るんですね。という話。という話なんです。かなりネタバレ。
で、私が本当に良かったなと思ったのは、一つは、このキヨちゃんが作る料理です。料理が本当に素晴らしいし、ヒーリング。料理ちゃん、料理ちゃんじゃない、キヨちゃんが、料理を作る姿、それもすごく感動するし、心が温まるし、キヨちゃんはその食材を買いに行くんですね。京都の色々な専門店に買いに行くんです。例えば、お出汁、お出汁を作ろうと思ったら、鰹節の専門店に行くし、昆布の専門店に行くし、そして、商店街の野菜屋さんとか、お肉屋さんと、専門店ですよ、お肉屋さん、野菜屋さんと会話をして買っていくんですね。キヨちゃんは、例えば、「この茄子美しい」みたいな。そのやりとりがとてもほんわかするんです。はい、とてもいいやりとりで。
で、料理を作って、それを美味しそうに食べる舞妓さんたち、「あー美味しい」っ言って食べる表情に癒される。これ本当に、この部分だけではヒーリングですね、本当に。あともう一つは、京都弁、あと、舞妓さんたちが使う言葉遣い、これね、このシリーズは日本語を勉強しようと思ってみると皆さん、「え、分からない、理解できない」ということになると思います。独特の話し方、京都弁。「おおきに」、「おいでやす」、ちょっと私、真似できません。イントネーションめっちゃ間違ってると思うんだけど、その言い方がなんか優しくて、ヒーリング、ね。なので本当に、私にとって、Alice in Borderlandを見た後でこれを見たら、本当に癒されたんです。
だから、わー!皆さんにお勧めできると思って、熱い気持ちで、1回目の録音をしたんだけど、その後ね、わー、本当に満足した、いい録音だったと思ったんだけど、Twitterであるコメントを見たんですね。これ私ちょっと気づかなかった点なので、びっくりしたんです。このTwitterのコメントをちょっと読むんですけど、あの、かなり深いというか、びっくりする内容で、ちょっとお待ちくださいね、今Twitterの、私写真を撮ったのでね、その部分を皆さんに紹介したいんだけど、実は、この舞妓さんの世界、ま、舞妓と、その後は芸子、芸者になるんだけど、その祇園の世界で、ちょっと告発があったそうです。このTwitterのコメントを見ると、
ネトフリの「舞妓さんちのまかないさん」が人気だけど、もう舞妓さんや花街時代が無理。是枝監督の映像が美しければ美しいほど、未成年の搾取、性的だけでなく、労働環境においても・・という、裏の実態を知らずに、華やかの面だけを見て入ってくる子がいるのではと心配。社会問題を描いてきた監督がなぜこの作品を?
ということで、結構この作品に対して批判的な思いがある人が多いということが分かって、私はちょっとびっくりで、私はそんな見方ができなかったので、ああ、そうなんだ、そういう見方もできるんだなと思ったんです。あの、ま、舞妓さんの世界は独特で、本当に若い頃からトレーニングするんですね。で、けっこうその、お酒の場に若い子が連れて行かれる、その未成年を搾取している、利用している、悪いように利用している、というのがこの世界にあるんじゃないか。労働環境も悪いんじゃないかっていうね、問題が最近取り上げられているそうなんです。これはこれで、確かに現実問題としてあるんですね。私、あ、そうか、そういう見方もあるので、お勧めするだけではいけないなと思って、この録り直しという形で、このTwitterのコメントを紹介しました。
実は、もっと気になる方は、是枝監督がどう思っているか、是枝監督が、2023年の1月24日に、ご自身のウェブサイトに、ま、日本語なんですけど、声明文を出しているんです。で、ま、皆さんこれ日本語なので、かなり難しい内容なんだけど、これを読めばものすごく納得できます。あの、このTwitterでは、何、是枝監督、なんでこんなドラマを作ったのっいうような批判だったけど、是枝監督はちゃんとその辺も考えて作っているっていう声明文を出しているんですね。なので、是枝監督のウェブサイトに行って、Netflix「舞妓さんちのまかないさん」について、2023年1月24日の彼の声明文を読んでみると、もっと深く理解できるんじゃないかなと思いました。うん。かなり長い声明文で、でも、監督としての制作側の立場としての、この「舞妓さんちのまかないさん」への思いが書いてあります。
一番最後の部分、一番最後の部分をね、この是枝監督の部分を読みたいんですけど、
「昨年、花街に対する告発があり、図らずも舞妓さんが注目されました。ドラマの撮影は一昨年の夏から冬にかけてでしたから、そのことが作品内容に直接的には影響はしておりません。原作にはない批判的な目線を持つ人物を登場させたのは、また別の理由からです。ただし、このドラマシリーズを配信するにあったては、告発に対してはきちんと声明を出すべきではないか、という問いかけをし、昨年8月から何度かNetflix及び制作サイドと話し合いを重ねました。」
…とあるんですね。ま、これあの、難しい話なので、全てを私もちろん言わないんだけれども、面白いです、このやりとりが。やりとりというか、このディスカッションがね。
ただ、私は、単純に、単純に本当にこのドラマを楽しめたし、私は、あの、舞妓さんの世界というよりは、キヨちゃんの世界観ですね。キヨちゃんがどういう思いで料理をして、友達のすみれちゃんをサポートをして、そして舞妓さんたちに美味しい料理を出していくのか、という世界観にとても感動したんです。はい。なので、あの、本当にそういう面では単純に楽しめるドラマになっているので、私はお勧めしたいと思っています。
うまく話せたかな。はい、ま、何が言いたかったかというとですね、一回本当にいいドラマだよと録音したけれども、このTwitterのコメントを見て、あ、そうか、そういう問題もあるんだなと思った。私はちょっと勉強したということです、色んな意味で。はい。でも、単純に皆さんは本当に京都という美しさを見て、そしてキヨちゃんの美味しい料理に癒されてほしいなと思っています。はい、今日はここまでです。皆さん、お勧めのNetflixのドラマですね。ぜひぜひ見てみてください。皆さんの感想をお待ちしております。