5.「るろうに剣心」の「ござる」

みなさん、日本語の先生のりこです。Season 2、今日はエピソード5になります。私は先月ですね、イギリスのNetflixで、本当に久しぶりに日本のちょっと古い映画を見たんですね。その古い映画のタイトルは「るろうに剣心」「るろうに剣心」、知っている人もいるかもしれません。この「るろうに剣心」は元々、日本の漫画でした。その実写版、実写映画のシリーズが、最近Netflixで見られるんですね。ま、ちょっと簡単に話すと、この「るろうに剣心」のシリーズはたぶん5つあるのかな。私が見たのは一番最初の2012年に公開された、「第一作るろうに剣心」、これを見ました。そしてですね、シリーズでは「第二作るろうに剣心、京都大火編」「第三作るろうに剣心、伝説の最期編」、そしてですね、最近出た「最終部るろうに剣心 最終章The Final」さらには「るろうに剣心最終章The beginning」というふうに、シリーズがあるみたいなんですね。私は一番最初の、一番古いものを見たんです。



あの、実はね、まあまあでした。私の中ではアクションはすごいなあと思ったんですね。はい、アクションはすごい。アクション映画、エンターテイメントの映画だと思います。

そして、主演の俳優さん、佐藤健さんはかっこいい、この二つだけでした。



簡単にストーリを話すと、これはですね、時代劇の話なんです。江戸時代の末期、江戸時代っていうと侍が政権を握っていた時代。東京が江戸と呼ばれていて、徳川、徳川家が将軍で政権を握っていた時代が江戸時代です。その末期、私たちは「幕末」と呼んでいるですけど、幕末の時代の話なんですね。そして、そこで暗殺者、人を殺す仕事をしていた主人公が、剣心なんです。でも剣心はですね、たくさんの人を殺して、ま、暗殺者ですから、人を殺すのが仕事で、「人斬り抜刀斎」というね、怖いあだ名、名前も付けられて、ただ、ある時、何か、ま、人生を変える出来事があるんですよね。これについては話しませんけど、あることが、ある事件がきっかけで、もうこれからは人を殺さない、静かに、穏やかな日々を過ごしたい。そんな決心をした剣心。それから10年、10年経つんです、10年。でもやっぱり、何か事件に巻き込まれて行くんですね、というのが第一作なんです。だから、あの、剣心と、まあ、悪い、悪いヤツが出て来て、戦っていくわけですね。剣心は、ま、ちょっとヒーローみたいなね、弱いものを助ける、普通の人を助けて行く、でも悪いヤツは本当に悪い、戦いの話なんですね。



はい、ま、それは置いておいて、私の中で、どうもこのストーリーに、集中できなかった、なんか、溶け込めなかった、理由があります。それは剣心の言っている言葉、言い方、語尾なんですね。



語尾っていうのは、文の最後に付く言葉。なんとか「だよね」、とか、なんとか「だよ」、「よ」、ね、この後ろ、一番文の最後に付く語尾が、剣心はですね。「ござる」、ござるを使うんですね。何々でござる、ま、これはその当時ね、実際に使われていたんだそうです。あの、忍者とか、武士なんかが使っていたと言われていますね。なので、歴史的な物語とか、小説とか、ま、漫画とか、映画で、忍者とか武士なんかが、よく「ござる」「ござる」っていうんです。だからこのるろうに剣心の主人公の剣心も、「ござる」を使うんですね。



で、第一作の映画の一番最後のシーン、これはいいシーンなんですけど、もうひとり主人公の女性の人がいて、剣心に「おかえりなさい剣心」っていうんです。すると剣心は、本当に、本当に素晴らしいシーンなんですよ。ラストのシーンで、「ただいまでござる」っていうんですよ。私は、この感動的なシーンで、剣心が、「ただいまでござる」っていうのを聞いて、笑ってしまったんですね。なんか、私の中で、「ござる」という言葉がしっくり来ない、まあ、仕方がないだろうけど、なんだかなあ。皆さん、まあ、今の時代、もちろんね、この「ござる」っていう語尾を使ったりしないので、みなさん、あの、冗談でもなんとかでござるって言わない方がいいかなあ。たぶん、日本人はひきます、ひく、ええ、何この人って思うと思います。



で、それを考えていた時に、1つね、面白い話を思い出したんですね。まあ、私のItalki の中で、生徒さんの中で、昔ね、ある生徒さんが私に、「かたじけない」って言ったんですね。かたじけない、これもたぶん、今ほとんど使わないんじゃないかなあ。あの、かたじけないっていろんな意味があるんですけど、確かにこの「るろうに剣心」の中でも、いろいろな人が言っていました。1つの意味は、ありがたい、ありがたい。ありがとうっていう感謝の気持ちを伝える表現として、かたじけないってね、いうんですけど、これ、ほとんど今使わない。いや、使いませんよ。



だから私が、このね、この生徒さんが、私に「先生、かたじけない」って言った時に、私はちょっと目が点になりました。「え、今なんて言いました、か、かたじけないですか?」、あの、笑っちゃ失礼だと思って、笑うのをちょっとこらえましたけど、「あなた侍ですか」みたいな、思ったんですね。気を付けたほうがいい表現がありますね。アニメとかのキャラで、独特な話し方をする。でもそれが今の時、この時代に使われているかどうかね、気をつけなければいけないなと思ったんです。ということで、るろうに剣心、まあ、アクション映画が好きだったらおすすめしますけど、ね、このござるっていうね、表現とか、昔の言い方、侍の話し方は、決して今の時代には、ね、使いませんので気をつけてみてください。



さて、今日のインスピレーションのフレーズね、最後、これはやっぱり剣心の言葉を選びたいと思います。ま、インターネットで探したんですけれども、剣心が言った言葉、やっぱりござるが出てくるんですが許してください。では行きます。



限界はあるものではなく、自分で決めるものでござるよ。限界はあるものではなく、自分で決めるものでござるよ。



これ意外と奥が深いね。人間には限界がありますね。能力の限界がある、でも自分で決めるじゃないんだよ。もうとにかく努力してやってみる、ね。自分で、ああ、もうこれ以上できないと思ったらそこまでなんです。だから、まずは、その限界を自分で決めずに、やってみようよ。ああ、できない、できないって自分で限界を決めてはだめだっていうことかな、と私は自分で、自分勝手に考えてみました。



ということで、今日はるろうに剣心のござるって何?について話しました。またね。



Special Thanks go to Donna トランスクリプトを作ってくれました。Thank you!

Japanese with Noriko

A fully qualified Japanese teacher and also the creator of the Japanese podcast, LEARN JAPANESE WITH NORIKO.

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